雑記

商店街の肉屋の前には、もつを煮込んでいるずんどう鍋が置いてある。
ステンレスの台に組み込まれたもつ煮専用鍋だ。
夜に肉屋の前を通り掛ると、店のおばさんがずんどう鍋の台の上で仁王立ちしていた。
両手を腰に当てて堂々と立っているので、どうしたものかと立ち止まってしまったが、どうやら蛍光灯を取り替えていたらしい。鍋は空っぽだった。
おじさんとケンカをした、とかそういうのじゃなかった。
鍋の中から目にアザを作ったおじさんが顔を出してるとかなかった。